この記事の内容
まずは、どの地域で遊んでもほぼ変わらない土台の部分から確認します。ここさえ合っていれば、あとはローカルルールをすり合わせるだけでゲームは成立します。
ゲーム基本情報
ここを間違えやすい
「同じ枚数だけ出す」が原則です。場に2枚組(ペア)が出ているときに1枚では出せませんし、3枚でも出せません。2枚に対しては、より強い数字の2枚組だけが出せます。
大富豪のカードの強さは「3がいちばん弱く、2がいちばん強い」という独特の並びです。ここを覚えるのが最初の関門です。
マーク(スート)の強弱は基本ルールでは考えません。同じ数字ならどのマークでも同じ強さです(ただし後述の「しばり」「スペ3返し」ではマークが意味を持ちます)。
| 出し方 | 内容 | 例 |
|---|---|---|
| 単騎(1枚) | 1枚だけ出す。もっとも基本の出し方 | ♠7 に対して ♥9 |
| ペア(2枚) | 同じ数字を2枚同時に出す | 5・5 に対して 9・9 |
| 3枚・4枚 | 同じ数字を3枚/4枚同時に出す | J・J・J に対して K・K・K |
| 階段 | 同じマークで連続する3枚以上(ローカルルール) | ♠5・♠6・♠7 |
| ジョーカー | 単騎なら最強。組の中では好きな数字の代わりになる | 7・ジョーカー = 7のペア扱い |
ここからが本題です。大富豪のローカルルールは数え方によっては数十種類ありますが、「何が起きるか」で分類すると5つのグループに収まります。この分類で覚えておくと、初めて聞くローカルルールでも「あれの派生か」とすぐ理解できます。
| グループ | 代表的なルール | 効果の性質 |
|---|---|---|
| ① 場・手番 | 8切り・4止め・5飛び・9リバース・6リバース | 場を流す/手番の順番を変える |
| ② 強さ逆転 | 革命・11バック・13バック・スペ3返し | カードの強弱が入れ替わる |
| ③ カード移動 | 7渡し・10捨て・スチールセブン | 手札が増減・移動する |
| ④ 反則 | 2上がり禁止・8上がり禁止・ジョーカー上がり禁止 | 特定のカードで上がると負け |
| ⑤ 連戦 | 都落ち・貢ぎ(カード交換) | ラウンドをまたいで影響する |
もっとも普及しているローカルルール。8を出すと、その場で場が流れて、出した本人が続けて好きなカードを出せます。何枚出しでも成立し、8のペアで出せばペアで流せます。強いカードで押さえられている状況をひっくり返せる、実質的な「切り札」です。
8切りの4版。4を出すと場が流れます。8切りに比べるとかなりマニアックな地方ルールで、8切りと併用すると場が流れやすくなりすぎるため、どちらか一方だけ採用することが多いルールです。
5を出した枚数だけ、次のプレイヤーを飛ばします。5を1枚なら次の1人、5のペアなら次の2人が手番をスキップされます。人数の少ない対戦では、実質的に「自分にもう一度手番が回ってくる」効果になることもあります。
9(または6)を出すと、手番の回る向きが逆になります。9リバースのほうが一般的で、6リバースはその地方版。「次に上がりそうな人の手前で向きを変えて手番を回さない」という嫌がらせ的な使い方ができるルールです。
組み合わせの注意
5飛びとリバース系を両方入れると、手番の順番がかなり複雑になります。慣れないうちはどちらか一方から始めるのがおすすめです。
大富豪でもっとも有名なルール。同じ数字を4枚同時に出すと、カードの強さが上下逆転します(階段を採用している場合は同じマークの連続4枚以上でも成立)。革命後は3がいちばん強く、2がいちばん弱くなります。もう一度誰かが4枚出しをすると「革命返し」で元に戻ります。
革命は弱いカードを大量に抱えている人ほど得をするルールです。3や4が手札に固まっていて詰んでいると思ったら、4枚揃えて一気にひっくり返す——これが大富豪最大のカタルシスです。
J(11)を出すと、その場が流れるまでの間だけ強さが逆転します。革命と違って効果は場が流れるまでの一時的なもの。13バックはそのK版で、より珍しいルールです。
革命中の11バックに注意
革命で逆転している最中に11バックが出ると、逆転の逆転で通常の強さに戻ります。ここを勘違いすると「出せると思ったのに出せない」というトラブルの原因になります。
ジョーカー1枚に対してだけ、♠3の1枚で勝てるという特別ルール。最弱のカードで最強のカードを討ち取れる痛快なルールで、多くの地域で採用されています。勝った時点で場は流れます。ジョーカーが2枚出されている場合や、ペア以上の場合には使えないのが一般的です。
7を出した枚数だけ、自分の手札から選んだカードを次のプレイヤーに渡します。要らないカードを押しつけられる強力なルールですが、渡した相手の手札が増えるため、上がり間近の相手を妨害する目的でも使われます。
10を出した枚数だけ、手札から好きなカードを捨てられます。7渡しと違って誰にも渡さず、そのまま場外へ。孤立した弱いカードを処理できるため、上がりを早める効果が大きいルールです。
7渡しの発想を逆にしたルールです。7を出すと、好きな相手の手札から1枚を奪えます(残り1枚の相手からは奪えません)。何が来るかわからないぶんギャンブル性が高く、上がり寸前の相手を止める手段にもなります。7渡しとは排他的なルールなので、どちらか一方を選んで遊びます。
「強いカードで上がるのは格好悪い」という美学から生まれたルール群です。反則を犯すとその時点で最下位(大貧民)が確定するのが一般的な処理です。
| ルール名 | 禁止される上がり方 |
|---|---|
| 2上がり禁止 | 最強の2を最後の1枚として出して上がること |
| 8上がり禁止 | 場を流す8で上がること(8切り上がり禁止) |
| ジョーカー上がり禁止 | ジョーカーで上がること |
| 革命中の3上がり禁止 | 革命で最強になっている3で上がること |
反則ルールが入ると何が変わるか
強いカードを最後まで温存する戦い方が使えなくなります。2やジョーカーは中盤までに使い切り、最後は中間の強さのカードで締める——という逆算が必要になり、ゲームの組み立てが大きく変わります。
大富豪は複数ラウンド続けて遊ぶのが本来の形です。連戦を前提にしたルールを入れると、勝ち続けた人ほど不利になるため、実力差があっても最後まで盛り上がります。
2戦目以降の開始時に、大貧民は自分の最強カードを大富豪へ、大富豪は要らないカードを大貧民へ渡します。前回勝った人が有利になるハンデ制度です(富豪と貧民の間で1枚交換するルールもあります)。
前回の大富豪が今回1位を取れなかった瞬間、その時点で即・大貧民に転落するという厳しいルール。「王座を守れないなら一気に落ちろ」という発想で、大富豪が全力で勝ちにいかざるを得なくなります。連戦の緊張感を一気に高める人気ルールです。
大富豪のトラブルは、そのほとんどが「言ってなかった」に起因します。以下の項目だけ最初にすり合わせておけば、途中で揉めることはほぼなくなります。
POINT
初対面のメンバーで遊ぶときは、「革命・8切り・スペ3返しの3つだけ入れる」のがおすすめです。この3つはほぼ全国区で通じるうえ、大富豪らしいひっくり返しの楽しさが一通り味わえます。慣れてきたら1つずつ足していきましょう。
大富豪では、2やジョーカーといった単体の強さより「何回場を取れるか」が重要です。2が3枚あれば3回場を取れますが、2のペアで出してしまうと1回分に減ります。強いカードは、原則としてバラして使うほうが手番を多く握れます。
3・4・5といった弱いカードは、自分が親のときにしか出せません。だからこそ「場を流して自分が親になる」回数を増やすことが上がりへの最短ルートです。8切りが採用されているなら、8は場を取るためではなく弱いカードを吐き出す権利を買うために使うと考えましょう。
相手がパスしたという事実は「その強さ以上のカードをその枚数では持っていない」という確定情報です。とくにペアでパスした相手は、以降ペアで攻めれば止められない可能性が高い。カードを覚えるのが苦手でも、「誰がどの枚数でパスしたか」だけ覚えておくと勝率は目に見えて上がります。
手札が4〜5枚になったら、「最後の1枚を何で出すか」から逆算します。理想は「強いカードで場を取る → そのまま残りを出し切る」という流れ。禁止上がりルールが入っているなら、2やジョーカーは最後に残さないよう中盤で処理しておく必要があります。
ここで挙げた4点は、実際の対局でどう判断するかまで大富豪の勝ち方|強いカードを「枚数」で数える発想と上がりの逆算で掘り下げています。ローカルルールごとの立ち回りの違いもそちらで扱っています。
1枚が標準、2枚にすると場が荒れて逆転が起きやすくなります。人数が多い(5人以上)ときは2枚入れたほうがテンポよく進みます。
一般的には戻れません。一度パスしたら、その場が流れるまで手番が飛ばされます。「パスしても復帰できる」ルールで遊ぶ地域もあるので、これも最初に決めておきたい項目です。
遊べますが、革命や7渡しといったルールは効果が薄くなります。2人で遊ぶなら、8切り・スペ3返しなど「場を流す系」を中心に入れると、駆け引きの濃さを保てます。
手札を出し切った順に、上から大富豪・富豪・平民・貧民・大貧民です。3人なら大富豪・平民・大貧民、4人なら富豪か貧民のどちらかを入れて4階級にするのが一般的です。
ボドゲ広場の大富豪では、この記事で紹介した21種のローカルルールをすべてオン・オフで選べます。さらに「どの数字を出したら何が起きるか」を自分で組み合わせる自作ルール機能もあるので、仲間内だけで通じる独自ルールをそのまま再現できます。オンライン対戦では部屋を作った人の設定が全員に適用されます。
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