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ルール・歴史

すごろくの遊び方と歴史
盤双六と絵双六の違い・盛り上がるマスの作り方

2026.08.12 | ボドゲ広場

すごろくは「サイコロを振って進むだけ」の運のゲームに見えますが、日本では1400年以上遊ばれ続け、何度も禁止令が出たという濃い歴史を持っています。しかも実は、現在の「すごろく」と歴史上の「双六」はまったく別のゲームです。この記事では、ルールのおさらいと歴史、そして手作りすごろくを盛り上げるマス設計のコツを紹介します。

この記事の内容

  1. 基本ルール
  2. 「双六」には2種類ある
  3. 盤双六——禁止令が出たギャンブル
  4. 絵双六——庶民の娯楽と教材
  5. 盛り上がるイベントマスの作り方
  6. すごろくに戦略はあるのか
  7. よくある質問

基本ルール

ゲーム基本情報

プレイ人数2〜4人(CPU対戦可)
用意するものコース・サイコロ・コマ
プレイ時間約5〜15分
対象年齢4歳ごろから

ルールがこれだけなので、誰でも即座に参加できるのがすごろく最大の長所です。年齢差のある集まりで、全員が同じ条件で遊べるゲームは実はそう多くありません。

「双六」には2種類ある

ここが意外と知られていない点です。日本語の「すごろく(双六)」は、まったく別の2つのゲームを指します。

種類内容現代でいうと
盤双六2人対戦のボードゲーム。相手のコマを取ったり戻したりするバックギャモンにほぼ同じ
絵双六絵が描かれた紙のコースを進んであがりを目指すいま「すごろく」と呼ばれているもの

私たちが正月に遊ぶ「すごろく」は絵双六のほうです。歴史的にはるかに古く、かつ社会的な事件を起こしてきたのは盤双六のほうでした。

盤双六——禁止令が出たギャンブル

盤双六は、西アジアで生まれたバックギャモン系のゲームが中国を経て日本に伝わったものとされ、7世紀ごろにはすでに日本で遊ばれていました

日本書紀には、持統天皇の689年に双六を禁止する詔が出されたという記録があります。理由は賭博です。運の要素が強く1局が短いため賭けの対象として非常に相性がよく、以後も奈良・平安・鎌倉・江戸と時代が変わるたびに繰り返し禁令が出されました。1300年にわたって規制され続けたゲームというのは、世界的に見てもかなり珍しい存在です。

なぜ廃れたのか

盤双六は明治期にほとんど遊ばれなくなりました。度重なる規制に加え、囲碁・将棋という「賭博性の低い盤上ゲーム」が知的な遊びとして定着したことが背景にあると言われています。一方、同じ祖先を持つバックギャモンは西洋で生き残り、現在も世界中で遊ばれています。

絵双六——庶民の娯楽と教材

絵双六は、鎌倉時代ごろに仏教の教えを図示した「浄土双六」から始まったとされます。マスに仏教の世界観が描かれ、あがりは極楽浄土。遊びながら教えを学ぶ教材でした。

江戸時代に木版印刷が普及すると、絵双六は一気に庶民の娯楽になります。代表格が道中双六——東海道五十三次の宿場をマスにして、日本橋から京都までの旅を疑似体験するものです。当時、庶民が自由に旅をするのは難しかったため、双六の上での旅行は本物の憧れでした。

明治以降は出世双六(丁稚から大商人まで出世を目指す)や、雑誌の正月号の付録としての双六が大流行します。「そのときの社会が何を『あがり』と考えていたか」がそのままマスに刻まれているため、絵双六は当時の風俗を知る一次資料としても扱われています。

盛り上がるイベントマスの作り方

手作りすごろくを作るとき、多くの人が「3マス進む」「1回休み」だけで埋めてしまいます。それだと単調になります。実際に盛り上がるコースには設計のコツがあります。

1. 順位が入れ替わるマスを終盤に置く

すごろくがつまらなくなる最大の原因は「先頭が独走して結果が見えてしまう」ことです。ゴール手前に「ふりだしに戻る」「10マス戻る」といった大きな逆転マスを置くと、最後まで結果がわかりません。

2. 他人に影響するマスを入れる

自分だけが得をするマスより、「他のプレイヤーを1マス戻す」「全員が3マス進む」のように他人に作用するマスのほうが、はるかに盛り上がります。全員が他人の手番にも注目するようになるからです。

3. 「行動」を要求するマスを混ぜる

「モノマネをする」「好きな食べ物を言う」のような、コマの移動と関係ないマスを2〜3個入れると場が和みます。とくに子どもと遊ぶときは効果的です。

4. マス数は30〜40が適正

短すぎると駆け引きが生まれず、長すぎると中だるみします。1ゲーム10分前後で終わる30〜40マスがちょうどよい長さです。

POINT

「相手のいるマスに止まったら相手を後ろに飛ばす」というルールを1つ足すだけで、すごろくは一気に対戦ゲームになります。運だけのゲームに「相手の位置を見て進みたい/進みたくない」という葛藤が生まれるからです。ボドゲ広場のすごろくでは、これをローカルルール「ドッスン」として実装しています。

すごろくに戦略はあるのか

基本のすごろくは完全な運ゲームで、プレイヤーが判断する場面がありません。ただし、次の要素が入ると判断が生まれます。

逆に言えば、手作りすごろくに戦略性を足したいときは、この4つのどれかを入れればよいということです。いちばん簡単なのは分岐ルートで、「近道は短いが危険なマスが多い」という設計にするだけで、プレイヤーは毎回悩むようになります。

よくある質問

すごろくとバックギャモンは関係がありますか?

あります。日本の「盤双六」は、バックギャモンとほぼ同じ系統のゲームです。西アジア起源のゲームが東へ伝わったものが盤双六、西へ伝わったものがバックギャモン、という関係にあたります。

「あがり」「ふりだし」という言葉はすごろく由来ですか?

はい。日常語として使われる「ふりだしに戻る」「双六のあがり」といった表現は、絵双六から来ています。「出世双六のあがり」のように、物事の到達点を指す比喩としても定着しました。

何歳から遊べますか?

サイコロの目を数えられれば遊べるので、4歳ごろから可能です。数を数える練習にもなるため、幼児向けの知育玩具としても定番です。

離れた友達とオンラインで遊べますか?

ボドゲ広場のすごろくは、部屋を作れば最大4人までオンラインで一緒に遊べます。32マスのコースでイベント配置は毎回ランダムに変わるので、同じ展開になりません。CPU対戦(1〜3人)や、1台のスマホを回して遊ぶモードにも対応しています。

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AUTHOR

ねこまる

ボードゲーム歴10年以上の個人開発者。ブラウザで誰でも気軽に遊べるゲームを作りたくてボドゲ広場を開設。BOMB・謀略・大富豪など複数のゲームを自作・運営しています。この記事のルール解説は、実際に自分でゲームを実装しながら各ルールの挙動を検証した内容にもとづいています。

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